人が感じる見た目の違い・違和感を
機器で数値化して判断したい・・・工業製品の品質を管理するために
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2012.02.09 update

 

 

 

 

 

DIN6175-2と⊿E00を参考に⊿L・⊿a・⊿b 許容幅を仮決めする方法を御案内いたします。

以下の例では、縦軸に色差、横軸に日付をおいたグラフを作り、時系列で3つの要素の変動を追っています。

DIN6175-2には、角度(r)から、L補正係数を求める計算式があります。
係数Sが大きければ、⊿Lが大きくても人は色差を感じにくいという定義です。
この式で求められるのは、受光角25度、45度、75度、110度までです。

塗色基準値のLと補正係数SLの関係です。
縦軸にSL、横軸にLを置いたグラフを作りました。
塗色のLが大きく(明るく)なると、補正係数も大きくなってきます。

求めたSLから角度別に管理幅を仮定義してみます。
この塗色のLは、25度=95、L45度=65、L75度=40だとすると、SLは、25度=2.7、45度=2.0、75度で1.4となります。

⊿Lの管理グラフにあてはめてみます。
この塗色のSLは、25度±2.7、45度±2.0、75度で±1.4となります。

⊿L<0±2.7とすると、25度では7/4と7/11が下限オーバーしています。
しかし目視では問題ないことを確認済みで、さらに検証した結果、
基準板に対し測定面が曲面なため基準板よりズレて値が出るとのことで、
L<-0.8±2.7での管理が妥当だということになりました。

45度では⊿L<0±2.0で問題ないようです。

75度では⊿L<0±1.4では、7/1、7/5、7/9が上限オーバーしました。
若干白味でしたが、目視では許容範囲とのことでした。
管理範囲を広げるか否かについては、もうしばらく様子を見ることにしました。

(続きます)

 

 

 

 

 

 

 

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